息子にとって、本当に大事な一戦がありました。
都道府県ポイントが付くだけでなく、
この一勝が「全国選抜ジュニアの地方大会」につながる、極めて重要な試合。
相手は、直近では 6-0で勝っている相手。
これまで一度も負けたことがありません。
――だからって気を抜くなと口酸っぱく言っていたのに、やっぱり油断してました。
ミスが重なり、1-2で、すでに泣き顔。
プレーはぐちゃぐちゃ。
ラケットがまったく振れなくなり、気づけば 1-4。
私は心の中で確信しました。
「あ、今日は負けたな」と。
2-4になっても流れは変わらず。
ラケットは振れないまま、
そして 2-5。
ベンチで大泣き。
もうゲームカウント的にも厳しい。
「仕方ない、またメンタルの課題にいちから取り組もう」
そう思っていました。
ところが、ここからでした。
何がきっかけか分かりませんが、
息子が急に吹っ切れたように冷静になったんです。
3-5。
流れが変わったことに焦ったのか、
今度は相手の子が イモり始める。
40-30。
ここでも誰が見ても完全に入ったエースに、まさかのアウトコール。
……正直、ここは本当に許せなかった。
「これで負けたらどうする?」
しかも、友達のはずの相手。
息子は抗議するも判定は覆らず、40-40デュースへ。
ただ、そのイモったサイドは
息子の関係者だらけ。
会場がざわつき、
相手も動揺したのか、
あるいは罪悪感か(そうであってほしいですが)、
ミスが一気に増えました。
4-5。
そこから一気に流れが来て、
5-5
6-5
7-5
大逆転勝利。
このゲーム差をひっくり返したのは、
息子にとって初めての経験です。
勝てたからこそ、
この試合は確実に自信につながると思います。
……ただ、正直に言えば。
あの場面でイモられたことは、
今でも簡単には許せません。
でも、
勝てたからこそ、今ならこう思えます。
「試練を乗り越えさせてくれて、ありがとう」
負けていたら、
きっと悔しくてたまらなかった。
でも勝てたから、
息子は一つ、確実に強くなれた。
そう思える試合でした。